※本記事はネタバレがございますのでご注意ください
■ミツの持つ「クチナシの簪」の九十九神。
おっとりしていてマイペースなお姉さん。
ミツ以外にはあまり興味がない。
実は、ぎりぎりまで彼女の名前は「簪の女」と言う名前でした。
初期イメージ画
【物語のはじまりは簪さん】
■ミツが毎日辛そうにしているのを見て、助けてあげたいという簪さんの気持ちから、この物語がはじまります。ミツが一番楽しかったのはいつだろう、簪さんに思い当たったのはミツが幼いころのお祭りでした。
あの頃を思い出せばきっと元気がでるはず。そうしてミツを不思議な街に連れて行ったのです。
やりたいことが出来ない辛さを知っている簪さんは、その街ではミツに好きなようにさせてあげることにしました。
“私がミツちゃんを肯定し続ければ、ミツちゃんは幸せになる……”
“だって、私は“幸せ”のクチナシだから……”
【あの行動は何故?】
■どうして簪さんはあまもりさんを渡したのか、怪我をしたふりをしたのでしょうか。それは、ミツが何をしたいのか、何をすれば一番ミツの為になるのかを見極めるためでした。
ミツと化け物の清とのやり取りを観察していた簪さんは、
現実の辛い原因を取り除く(憂さ晴らしをする)ことが、ミツの為になる、と思い込みます。
しかし、4章で強い意志を持ったミツと向き合ったとき、
自分のしていることが“ミツが望んでない”ことだと気付き始めます。
ミツのためだと思ってやってきたことが、まったく意味を成していなかったことに
ショックを受けた簪さんは混乱します。
“幸せを象徴する私が人を幸せにすることはなかった、
これまでも今も役に立ってはいないのだ……”
そうして、自分が捨てられるのではないかと焦った簪さんは、
無理やりミツを“あちらの世界”に留めようとしたのです。
最後のシーンでは、ミツの必死な様子を見て、
ようやく簪さんは自分が間違っていたことを受け入れます。
いつの間にか成長していたミツにとって、自分が要らないことを悟り、
簪さんは自ら姿を消していきました。
【デザイン】
■モチーフに「クチナシの花」を選びました。
本編でもありましたように、縁起が悪いと言われることもありますが、
その反面、花言葉では「幸せ」「洗練」「優雅」等ポジティブな言葉がつけらています。
(4章のタイトルもここから来ています)
「千鳥」をモチーフにしていた時もありました。
(簪や着物もそれに合わせ、千鳥を全面に使ったデザインにしました)
実はこの簪、やもりのあるイベントで再登場しています。
【“鼈甲飴”と“鼈口飴”】
■ラストシーンの簪さんの台詞窓が、「鼈甲飴」になっているのに気がつきましたでしょうか?また戦闘直前では、「鼈口飴」という台詞窓に変わります。
この2つの違いですが、
鼈甲飴
→ミツが名付けた名前(愛称:あめちゃん)
由来は、ミツの大好きな「べっこう飴」に色合いが似ていたため。
鼈口飴
→九十九神としての名称。
ふた口女房をモチーフにしたので、頭に口を付けたかったのですが、
ミツを丸呑みにする即死技のモーションの関係もあり、背中にすることにしました。
没デザイン案
【こぼれ話】
■【2章】双子の部屋で、簪さんの正体を匂わせる文章を見ることが出来ます。■【2章】待合室で簪さんとお話しすると、ラストシーンで少しイベントが変化します。
■【4章ボス戦】戦闘中にメニュー画面「キャラ紹介」、「簪さん」の項目を開くと・・・。
■簪さんがあまもりさんを持っていた理由。
簪さんは時々あの“捨てられたモノ達が集まる街”に出かけていて、
そこで出会った、という経緯をぼんやり考えていました。
(うーが)